10月13日、つくば市桜庁舎体育館脇にて定時定点回収が行われました。
子犬や子猫をゴミのように出してくる人に、その親犬・親猫への避妊去勢手術実施を説得するため、
私たちの会でも声を掛け合い、現場へ向かいました。
命を簡単に捨てさせない。
そのために、しつけのし直しをするよう説得し、終生飼養を呼びかける。
あるいは里親譲渡の道を提案する。
でも、そう簡単なことではありません。
かけがえのない命を処分することに抵抗のない人が、殺処分を悪いこととは思わない人が
存在するのです。
集められた先で、犬猫たちにどのような運命が待ちかまえているのか、
私たちは資料を渡し説明します。
決して安楽死ではないこと。
飼い主の飼育放棄の犬は、翌日の9時半にはガス室に入れられること。
(放浪犬の場合は、茨城県では捕獲日を含めて4日しか生かされません。
その間に飼い主が現れるなら助かります。まるで奇跡のような確率です。)
猫は即日の夕方に処分されること。
「どうか考え直してください、生きるチャンスを与えてあげて!」
苦しい時間ばかり過ぎ去って...。
水海道から市役所のトラックに乗って、大きなわんちゃんが連れて来られました。
素直な優しげな瞳。
小さな檻に入れられた巨大な犬。
市役所の職員さんたちと談笑していたじゃみさん。
「この子、私が連れて帰るわ」と、即断。
猫を持ち帰るケージを用意していたら、連れ帰ることになったのは、わんこ...。
そうなんです。
顔を見たら、もうダメなんです。
明日に処分されるなんて、とてもとても耐えがたく受け容れられなくなりますよね。
もうすぐ1歳になるわんちゃんが出されました。
(じゃみさんは、辛さのあまり、顔が見えないところに駆けていきました。)
「道路に飛び出しちゃってね」が、連れてきた夫婦の理由でした。
飼い主の義務として、
1登録、2鑑札の装着、3狂犬病予防接種、4その注射済票装着、5繋留(つないで飼うこと)が
定められている話をし、リードや鎖でつなげば、道路に飛び出すこともありませんと
話しました。
なぜつながないのですか?
「ああ、わかりました」と言いながら、「でもみんな年寄りでね」「近所迷惑で」
と、理由をあげていきます。
とにかく犬を処分する決意は変わらないのです。
どんなに話しても、最後には「でも、道路に飛び出すから」と振り出しに戻り、話は堂々めぐりです。
結局、この夫婦は決意を持って犬を捨てに来たのです。
1歳になるまでの可愛い時期を過ぎ、負担になっていって、持て余したあげく厄介払いする、
という、どこにでも溢れている多くの飼い主の典型です。
定時定点に出しに来る、という点で、じつにまめな方でしょう。
ほとんどは駐車場に、公園に、河原にポイ、です。
「今回はもう、他に方法がないんです」の言葉を最後に、私たちも黙り込みました。
「私たちも助けてあげる力がなくて」とモコさんはうなだれました。
このわんちゃんは、翌日に天国に行きました。
助けてあげられなかった私たち。
ごめんね。
恨んでいいよ、人間を!
とことん恨んで呪っていいよ!
じゃみさんの救った大型犬は、すぐさま病院で健康診断を受けました。
3歳前後、去勢もしていません。
ワクチンどころか、病院に来たこともなかったかもしれないほどの野性児でした。
でも、素直な性格をしています。
お顔の表情からも見て取れますね。
ところが獣医さんが傷を確認しようと首に触ったら、態度が硬化しました。
ウ~ム!
過去(放浪中かもしれません)に何か、辛い経験があったのかもしれない、
まずは人間との信頼関係をつくること、
あせらず、ゆっくり...。
とのお話でした。
夕方にはトレーナーさんにも来てもらい、最初のお散歩にトライ。
綱を引っ張るたびに、「だめっ、だめっ」と怒られて。
初めての経験づくし。
長い一日だったね、わんこにとってもじゃみさんにとっても。
お疲れ様でした。
君はラッキーボーイ!他の子の分まで幸せになってよ。
じゃみさんのお宅で幸せなお顔のラブラドール・ミックス君。
(オスですが)ラブリー君と命名されました。
本当によかった。
じゃみさん、ありがとう。そしてこれから頑張ろう!
よい里親さんがつくように、まずは信頼関係の確立だ。
あなたならできると思う。
2009年10月17日
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