お 知 ら せ



2010年6月6日、CAPINブログは引っ越しました。


http://www.capinew.jp/blog/

変わらぬご支援をお願い致します。







3月市議会に提出した「つくば市独自の動物愛護行政を導入する請願」は継続審議となり、
閉会中の5月24日の環境経済常任委員会での審議を経て
6月18日市議会(本会議)で趣旨採択となりました。

皆様の温かいご支援とご署名のご協力に支えられてここまで参りました。
心より感謝申し上げます。



★6月市議会・市長宛てに提出した署名を合わせた集計結果です★



【総計:14,698 筆】



内訳つくば市:3,228 つくば市以外の茨城県:4,057 茨城県以外の国内:7,388 海外:25 (このうちのネット署名:944)





皆様、ご協力ご支援、誠にありがとうございました。会員一同、心より感謝申し上げます。m(_ _)m 





2009年10月7日

市長への報告と要望 ~定時定点回収の実態~

以下、6月に提出した報告と要望書です。

つくば市の現実をまず見つめること。多くの方に事実を知っていただくこと。

ここから始めねばならないと思い、6月以来の私たちの行政への働きかけをこちらに掲載することにいたしました。

読みづらい個所も多いと存じますが、どうかお許しください。

数か月の熟考の末の、掲載です。




**************



つくば市長 市原健一 殿

 いつもご政務ご苦労さまです。緊急にご報告と要望がございまして、ペンを執らせていただきます。

「つくば市における定時定点回収の実態」

つくば市桜庁舎体育館前の駐車場で、不要犬・猫の定時定点回収が行われているのはご存じのことと思います。全国的に廃止の方向へ進むなか、茨城県では未だにこの市民サービスが継続し、他県の非難を浴びているのは、アエラの記事でも報道された通りです。
本日、6月9日(火曜日)午前10時40分にも、回収業務が行われました。私はつくば市在住者であり、県内で活動する動物愛護ボランティアの一員です。定時定点回収で動物の遺棄を思いとどまらせるために、あるいは処分される運命の仔犬・仔猫を増やさぬよう親犬・親猫への不妊手術を勧めるために、ボランティア仲間の友人が常日頃活動しておりますが、本日は私も声をかけられ、つくば市の現場へ行っておりました。
定刻前に、すでにつくば市役所環境課の職員が、茨城県動物愛護指導センターの回収トラックに1頭の成犬(綱を引きずっていました)を運び込んでいました。どういった経緯でこの犬は市役所に引き取られたのだろう。迷子になったのか、捨てられたのか、ともかく放浪の末、体は骨ばって、豊かな毛並みは汗と汚れと油ですっかり固まって、団子のように顔に垂れていました。安堵とも解釈できそうな諦念の表情で、怯えることもなく、トラックの荷台に積まれた檻のなかで大人しく座り込んでいました。
市役所の、常にシャッターを閉められたまっくらな、ネズミの出る不衛生な倉庫のなかで、この犬は何日を過ごしたのだろうか。市役所に来るまでどこをどのように徘徊していたのだろうか。飼い主は探しているのだろうか。飼い主はセンターに連絡をとるだろうか。
間に合ってほしい、処分の前に(茨城県の犬の返還率は全国最低で1.6%)…などと思いは巡りました。
私が動物を捨てにきた人だと思ったのでしょう、「センターの方ですか?」と尋ねる私に、つくば市環境課の職員は、「センターの人は運転席です」と明るい笑顔で答えました。動物を持ち込む市民に対し、叱責する、処分を思いとどまらせる、あるいは手元に残った親のほうに避妊去勢を勧める、といった指導は市役所職員からはもちろんありません。その場に留まることもなく市役所の車は走り去りました。

やがて定刻となり、人々が動物を捨てに現れました。
40歳前後の奥さんは、トランクからダンボールを取り出しました。「うちの納屋で野良猫が仔猫を生んだんです。困るわ。何匹かわかりません、見てもいません」ああいやだ、早く厄介払いしたい、といった様子です。指導センターの職員さんがダンボールを覗き、上にあったシートを持ち上げると、その底には生まれたての仔猫たちが。片手に載りそうな、小さな小さな命です。シートにつぶされなくてよかった、窒息しなくてよかった、と思うほど、車の大シートが上からぎゅうぎゅう押し込まれていました。所々に白い毛が混じっている黒猫が4匹、箱の隅で固まって震えています。まだ生まれて1週目くらいでした。
お母さん猫が寄り添ってお乳をあげないと生きていけない週齢です。
「●●公園には野良猫がいて、道路を超えて我が家の周りをよくうろついているんです。そこの猫がうちの納屋で生んだんですよ。」
センターの委託業者さんが尋ねます。「親猫はいっしょじゃないの?」
「親猫は、こどもを捕まえるときにさっと逃げちゃって、捕まえられなかったんです」と、さも悔しそうに言い立てます。仔猫を奪われた母猫にしてみたら、なんと残酷なことでしょうか。それなのに、この女性は猫に対してまるっきり感情が動かないように淡々と語り、厄介払いをしたいだけのようなのです。
仔猫から逃げず離れす、いっしょに捕獲される母猫もたくさんいます。親子で殺処分の運命です。それほど猫の親子の情は深いのです。猫というものを理解できる人にとっては、この女性の言動は残酷・野蛮極まりないものです。
私は申しました。「危険な場所だと思ったら、仔猫は親猫がくわえて運ぶものだから、そのままにしておけばいなくなってしまいますよ。もう少し待てなかったのでしょうか。あるいは、仔猫が少し大きくなったら里親を探すとか、生かす方法は考えていただけなかったのでしょうか。ここに運べば即日処分です。それに安楽死ではなく、安い炭酸ガスを使うので、肺呼吸の機能がまだ発達していない仔猫は、とても長く苦しむんです」
すると「どこかへ行ってほしいと思って、箱を外に出したりしたんです。でもどこにも行かなかったから…。うちで飼っているわけじゃないし、それに飼い主探しなんてできませんよ、子供がアレルギーなんです」との返答です。
この人はお母さんなのです。それなのに。
小さな命への軽視は恐ろしいものだと感じました。
親はどんな色だったか尋ねると、黒白のまだらであるといいます。
私は説明しました。「●●公園の猫は、少しずつ、避妊去勢を進めているところです。猫は繁殖力が旺盛ですから。捕まえてセンターに送り殺してしまうのではなく、一代限りの命を生かしてやるための唯一の方法が避妊去勢です。私たちボランティアがお金を出し合って細々と着実に行っているのです。黒白の、身重の雌猫がいたのは知っています。たぶんその子どもたちでしょう。こんな形で母猫から引きはがされて持ってこられるなんて」
いくら言っても、その女性は理解しませんでした。

そこに、まっ白い子犬を抱いた男性が駆けてきました。
「うち、もう犬がいるのに、子どもがもらってきちゃったもんだからさ。●●市から。うちじゃ何頭も飼えないから。」
「5ヶ月くらいの仔犬だね。いつから飼ってるの?」とセンターの委託業者さん。震えあがる雄の仔犬を、手際よくトラックの檻に収容しながら尋ねます。
「2ヶ月前くらいからさ」
「2ヶ月間、ごはんをあげていた犬なら、あなたの世話した犬、あなたの家の犬でしょう。命あるものを、生ゴミみたいに捨てられるのですか?こんなに怖がって震えています」と私は申しました。
「うちだって、そんなに飼えないよ」と男性。立派な身なりの、清潔な服装です。
「この子、放棄された犬だから留置期間は短く、すぐに殺処分されます。安楽死ではないんですよ」
「じゃ、苦しまないように頼むよ」と薄ら笑いをして言いました。
(デイズ・ジャパンの写真を見せながら)「この資料を読んでくださればわかります、センターでこの犬に何が起こるかが。」
「読まねえよ。お前はなんだよ。お前が引き取れよ、やるよ、この犬。お前が連れてけ!」
男性は、トラックに積まれ、白い子犬の入った檻をこじ開けようと、乱暴に檻を揺さぶりました。センターの職員さんが慌てて押さえてやめさせたのです。
仔犬は怯えて震え続けています。
私は申しました。「私はすでにたくさん保護していて、里親探しをしています。これ以上は無理です。ボランティアも限界です。元の飼い主が里親探しをし、引き取り手を探すのが鉄則です。そのお手伝いはします」
「手伝いなんかいらねえ!センターの人だって大変だなあ!被害者だよ!」
「もちろん、後始末をさせられるセンターの職員さんも被害者です。加害者は捨てる人です」と言うと、男性は腹を立てて車に乗り込みました。走り去った車には、「●●●●」と社名が表記されており、ボンネットには「子ども守り隊」のシールが輝いていました。
今日、お子さんが家に帰って、白い子犬がいなくなっているのを知って、お父さんに何と言うでしょう。あのお父さんは、お子さんに何と答えるのでしょう。


センターの委託業者さんによると、つくば市は動物に対するモラルが低く、猫の避妊去勢を説得しても聞く耳を持たない住人が多いそうです。回収される猫の数は、神栖、江戸崎に並んで特に多いといいます。「つくば市の職員は、犬猫去勢避妊の助成金を出してから猫の数が大幅に減ったというが、ぜんぜん減っていないじゃないか」というのが現場の声であります。
私は熊本市の取り組みについての記事を拝読いたしました。また、船橋市のセンターを見学し、主事ともお話ししました。どちらも処分数を減らしていることで全国的に注目されておりますが、経済的な理由や飼い主本人の入院など、よほどの理由がなければ捨てに来る人を断っています。別の飼い主を当たらせる、しつけをさせる方向で説得し、殺処分以外の方法を見つけ出そうと努力しています。たとえば先述の男性の遺棄理由「すでに別の犬がいるから」は、引き取りの理由としては通用しないはずです。「要らなくなった」の簡単な理由では受け取りません。そもそも、捨て犬捨て猫は犯罪なのです。茨城県も市町村もそうした認識が甘く、里親探しの努力もしない飼い主から安易に引き取るシステムが存在します。桜庁舎の体育館前の、目立たない場所に定められた定時定点で、簡単な書類を書くだけで、ものの5分もかけずにあっさりと引きとるのでは、市民への啓発や教育の機会が存在しません。犬猫の命の軽視にもつながります。市民への説得の場が設けられてしかるべきではないでしょうか。多くの市民に知らされないまま、白昼堂々とこの命の引き渡しが行われていることに、大きな憤りを覚えます。茨城県の処分数が全国トップとなっているのは、このあたりに原因があるのではありませんか。むろん、基本的に動物行政は県の業務とされております。しかし、茨城県は動物愛護推進計画を定めており、これによりますと動物愛護推進に向けての市町村の役割が明記されており、期待されてもいるわけです。つくば市の一角で、まかり通っている定時定点回収サービスの実態、そのサービスが必要なほどに市民のあいだにまかり通っている「命への軽視」「避妊去勢への無理解」。これが、つくば市の動物行政の実態であり、一般的なモラルであるとすれば、市民としてたいへん遺憾であります。早急に対策を講じるようお願い申し上げます。以上、ご報告と要望まで。
   
     動物愛護を考える茨城県民ネットワーク つくば市民の会 
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